急性期病院でPTとして8年働いている。転職はまだしていない。訪問リハとクリニックの求人を、時々眺めている段階だ。

この記事で書けるのは「働いてみた感想」ではない。求人票を見て感じたこと、急性期病院で働き続けてきた自分から見た印象と不安だけだ。実際に訪問リハやクリニックで働いた経験はないため、そこは区別して読んでほしい。

同じように「まだ動いていないが、求人だけは眺めている」という急性期病院のPTに向けて、今のところ分かっていることと分かっていないことを整理する。


急性期病院8年目、訪問リハとクリニックの求人を眺め始めた理由

同僚が訪問リハ・クリニックに転職していくのを見た

同じ病院の同僚が、ここ数年で何人か訪問リハやクリニックに転職していった。転職後の様子を詳しく聞いたわけではないが、「辞めた」という事実だけが積み重なっていく感覚がある。

自分がどうするかを決めているわけではないが、他の選択肢を知らないまま今の職場に居続けることに、漠然とした不安を持つようになった。

「求人を見るだけ」から始めた

転職活動をする決意はまだない。ただ、求人サイトで訪問リハやクリニックの募集条件を眺めることから始めた。これは転職の意思表示ではなく、単に「今の職場以外にどんな選択肢があるか」を知りたいという段階だ。

この記事は、その「眺めている段階」で感じたことをまとめたものだ。


求人票を見て感じた「給料が高い」という印象の中身

訪問リハ・クリニックの求人は急性期病院より高く見えた

求人サイトで訪問リハ・クリニックの募集条件を見た際、急性期病院の給与水準より高く提示されている求人が多いという印象を持った。これはあくまで求人票を見た印象であり、実際に転職して得られる給与を保証するものではない(確信度:55%・推測)。

給与の高さの背景には、業務内容や勤務形態の違いがあると考えられるが、その内実は求人票の記載だけでは分からない部分も多い。

診療時間が長い求人がある

クリニックの求人を見ていると、診療時間が長めに設定されているものが目についた。営業時間が長いクリニックでは、その分スタッフの拘束時間も長くなる可能性があると感じている。

この点についても、実際の勤務がどの程度の負担になるかは求人票からは判断がつかない。診療時間の長さと実際の忙しさが必ずしも比例するとは限らない、という留保も付け加えておく。

「月85件目以降にインセンティブ」という求人を見つけた

訪問リハの求人を見ているときに、リハビリ実施件数が月85件を超えた分について、インセンティブ(歩合給)が付与されるという記載のある求人を見つけた。これは実際に求人票で確認した一次情報であり、全ての訪問リハ求人に共通する制度ではなく、そういう求人もあった、という範囲の話だ(確信度:85%・事実。ただし特定求人の一例)。

この記載を見たとき、「忙しくなればなるほど給料が上がる仕組みなのだろう」という印象を持った。ただしこれもあくまで求人票の文言から受けた印象であり、実際の運用や現場の負担感を保証するものではない。


訪問リハの成果インセンティブ制度をどう読むか

件数に応じた歩合という仕組みがあるらしい

訪問リハの求人には、基本給に加えて、リハビリの実施件数に応じたインセンティブが上乗せされる仕組みを採用しているところがあるようだ。前述の「月85件目以降」という条件も、この種の制度の一例として求人票に記載されていた。

このような歩合制度自体は珍しいものではなく、成果に応じて報酬が変わる仕組みとして一般的に存在する(確信度:60%・推測。訪問リハ業界全体の制度傾向についての一般論であり、個別に裏を取った統計ではない)。

「忙しくなるから給料も高いのでは」という仮説

この歩合制度を見て持った仮説は、「基本給が高めに見える求人の中には、件数をこなすことが前提になっているものがあるのではないか」というものだ。

これは仮説であり、確認された事実ではない。実際に訪問リハで働いている人がどの程度の件数をこなし、どの程度の負担を感じているかは、求人票からは分からない。急性期病院で働く自分の視点から見た「推測」として書いている(確信度:50%未満・推測)。

全ての訪問リハがこの制度とは限らない

インセンティブ制度は、見た求人の一部に記載されていたものであり、訪問リハ事業所すべてに共通する仕組みではない。固定給のみの求人も存在すると考えられる。

求人を比較する際は、インセンティブの有無、基準となる件数、基本給とのバランスを個別の求人ごとに確認する必要がある。この記事で紹介した「月85件」という数字は、あくまで一つの求人で見た条件であり、業界標準として一般化できるものではない。


クリニックに対して持っている印象と、その根拠のなさ

1人20分で多くの患者を回す印象

クリニックのリハビリは、1人あたりの対応時間が20分程度に設定されているところが多いという印象を持っている。この印象は、求人票や一般的に見聞きする情報から形成されたものであり、実際にクリニックで勤務した経験に基づくものではない。

多くの患者を回す業務スタイルに対して、急性期病院とは異なる種類の忙しさがあるのではないかと想像している。

この印象は勤務経験に基づくものではない

繰り返しになるが、この「1人20分で回す」という印象は、実際に自分がクリニックで働いた実感ではない。急性期病院しか経験していない立場から見た、外側からの推測に過ぎない(確信度:50%未満・推測)。

実際のクリニックの業務量や忙しさの感じ方は、施設ごとに大きく異なる可能性がある。

求人票だけでは分からないこと

クリニックの求人票には、1日の患者数の目安や勤務時間は記載されていても、実際の業務の密度や精神的な負担感までは書かれていない。この部分は、求人票を読むだけでは判断がつかない領域だと感じている。


訪問リハに対して持っている不安

車移動でない場合の負担への想像

訪問リハは利用者宅を車や自転車で回る勤務形態だと理解している。車移動が前提になっていない求人の場合、移動の負担がかなり大きいのではないかと想像している。

この想像も、実際に訪問リハで働いた経験に基づくものではなく、急性期病院での勤務経験しかない立場からの推測だ(確信度:50%未満・推測)。

「終わりがない」という感覚への不安

訪問リハに転職した知人から聞いた話では、利用者ごとの訪問に加えて、サービス担当者会議(サ担会議)への参加が発生することがあるという。記録業務についても、これはどの職場にもある業務だと理解しているが、訪問先の移動や会議参加が重なると、業務に「基本的な終わりがない」ような感覚につながるのではないか、という不安がある。

この不安は知人から聞いた話と、記録業務についての一般的な理解をもとにしたものであり、自分自身が訪問リハで働いて確認した実感ではない。

この不安も実際に働いた実感ではない

ここまで書いてきた訪問リハへの不安は、いずれも急性期病院での勤務経験しか持たない自分が、外側から見て抱いている印象や、知人から聞いた話にすぎない。実際に訪問リハで働いている人からすれば、印象と実態が異なる部分もあるだろう。


急性期PTが転職先を比べるときに見ている4つの軸

転職先を検討する際、実際に求人を見比べるときに意識している軸は次の4つだ。

給与 基本給とインセンティブの有無、上限のない歩合か上限ありかを確認している。求人票の「月給〇〇万円〜」という表記だけでなく、その内訳がどうなっているかを見るようにしている。

休日 週休2日制か完全週休2日制か、祝日は休みかどうかを確認している。急性期病院はシフト制で土日出勤があるため、休日の形態が変わることへの影響を考えている。

通勤時間 訪問リハの場合は担当エリアの範囲、クリニックの場合は施設までの距離を確認している。移動時間も実質的な拘束時間に含まれると考えている。

業務量 求人票に記載された患者数・件数の目安を見て、今の急性期病院での業務量と比較してどうかを考える材料にしている。ただしこれも求人票の記載だけでは実態が見えづらい部分だと感じている。


まとめ

訪問リハとクリニックの求人を見て感じたのは、「給料は高く見えるが、その分の負担がどこにあるのか」という点だ。訪問リハのインセンティブ制度のように、求人票を読むことで初めて分かる仕組みもある。ただし、これらはすべて求人票を見た印象や知人から聞いた話であり、実際に働いた実感ではない。同じように急性期病院で働きながら求人を眺めている人の参考になれば十分だ。

転職を考えたとき、求人を比較する前の段階でつまずくこともある。「登録すると電話が多いのではないか」という不安を持っている人は、以下の記事も参考にしてほしい。

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